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■「ラフの家」の物干スペース
2階廊下に設けた物干しスペース。太陽の日は当らないが、薪ストーブの熱がスノコ床から上がり、煙突からの輻射熱と合わせて冬場に活躍する物干しスペースとなっている。オリジナルの物干し竿も個性的。段差を変えて使い分けている。

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■「結の家」の物干スペース
2階のホールに設けたサンルーム。浴室と脱衣室は1階だが、洗濯機とSKシンクを物干しスペースに設置した。窓の外にはベランダも設け、天気を見ながら内外のスペースを使い分けている。太陽の日もサンサンと入り、理想の物干しスペース。

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 住宅設計の仕事を始めてから約26年。新卒で入社した住宅会社に12年、独立して14年の月日が流れました。どちらもお客さんとの対話を大切に、特に要望聞き取りに時間を掛けて設計をしてきました。お客さんの年齢や家族構成、敷地の広さによっても違いはありますが、リビングや和室などを重視していた頃に比べ、現在は水周りなどの機能的なスペースに関心が高くなっているように思います。特に「室内の物干しスペース」の要望が多く、専用のサンルームや2階のホール、浴室や脱衣室などを利用した、ちょっとしたスペースを提案しています。核家族+共働きのご夫婦にとって、洗濯物をどこに干すかは大きな課題です。誰かが家にいれば、雨が降ったら取り込めますが、家を留守にする事が多いご家庭では、外に干したまま出かけると、いつ雨に濡れるかと心配です。雨だけでなくアレルギーのある方にとっては、花粉の付着も大きな問題で、衣服に加えてシーツや布団干しにも神経を使わなくてはいけません。

 室内の物干しスペースを考えると、いくつかクリアしていかなくてはいけない事があります。まず始めに考える事は、物干しに見合った広さが確保されているか? 洗濯物は、意外と広いスペースが必要で、干しやすい幅や長さもあります。服と服が重ならないように、また洗濯物それぞれの干し方など、ストレスなく干すには、様々な工夫も必要になります。広さに加え、風通しが良い事も重要です。日差しが当たる事も大切ですが、一年を通して考えると日差しより風通しが重要で、日陰でも十分に乾いてしまう事もあります。さらに最も大切なのは、壁や天井の素材にあると思います。洗濯物が乾くという事は、水分が蒸発するという事。その水分の出口を考えておかないと生乾きになったり、室内のカビの原因にもなります。ココラボでは、水周りや物干しスペースの天井や壁には積極的に調湿性の高いスギやヒノキ、ヒバなどを使って仕上げています。サンルームなどの専用なスペースが確保出来ない場合は、浴室や脱衣室、ホールなどを使ってスペースを確保したり、また物干し金物も一工夫して製作しています。次ページでは、様々に工夫をされたお宅を参考に、物干しスペースの事例を紹介したいと思います。



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