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軒先ガラス屋根

■「樹冠の家」外観


■「樹冠の家」ベランダ

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 木の家を考える時にポイントにしている事がいくつかありますが、中でも屋根の形や大きさ、そして軒の長さについてはとても大切な部分だと考えています。深い軒は雨や夏の日差しを防ぐだけではなく、家の耐久性にも大きく関係し、外壁が塗り壁や板壁などの場合は特に意識して軒を長くしています。軒の深い家は建物に陰影を作り、季節や時間などでその表情を変えていきます。また軒裏の作りも様々ありまますが、繊細な垂木を格子状に配置したり、木目の美しい板目を楽しむ事も木の家ならではの良さだと思い、設計の楽しみとして様々な軒裏を提案しています。

 軒はどの位の長さがあればいいですか?と質問される事があります。雨や日差しを遮るのであれば長い事に越した事はなく、ベランダ等の木部を守るという面でも深い軒は有効ですが、あまりに長いと逆に室内が暗くなったり、冬の日差しが室内に入らず寒い家になってしまう事もあります。ココラボでは、深い軒を作りつつ明るく暖かい家を作る工夫として、軒先の一部をガラスで作る納まりを考えて実践しています。

 この軒先ガラスは天窓と違い大きな面積をガラスで作る事が出来ます。また、天窓に比べて雨仕舞いの納まりが良く、雨漏りの心配も少ない作り方になっています。垂木と呼ばれる屋根下地を使い、その上に板金でガラスの溝を作ります。ガラスは飛来物の事も考えて強化ガラスを2枚合せたガラスを作成し、軒先から差し込んで納める作りになっています。各職人の連携や手順はありますが、大工の下準備も少なく、慣れてしまえばそれほど難しい作りではありません。

「ベランダに深い軒を作り物干スペースとして利用したい」とか、「ウッドデッキの上に屋根を設けて、雨に濡れない外部空間を作りたい」などの要望に応え、生活を豊かにしてくれる明るい屋根が出来上がっています。

 今回は軒先ガラスの図面を中心に、その作り方や注意点をご紹介したいと思います。豊かな暮らしをつくる工夫のひとつとして参考にしてください。

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