こころ木造建築研究所

kokolab.木の住まい定期点検

木の住まいは心地よく、四季を通じて快適に暮らしていただいていると思いますが、木を中心とした自然素材の性質上、時間の経過と共に変化していく所や、メンテナンスが必要な場所も出てきます。大きな問題もなく暮らしていただいている方も多いと思いますが、時間の経過と共に、設備や水廻りなどのメンテナンスも必要となり、いざという時に困ってしまう事もあります。また、10年を経過すると、知らず知らずのうちに部材が傷んだり、外部を中心としたメンテナンスが必要となることもあります。長く・快適に暮らすためには、体の健康診断のように住まいにも定期的な点検が必要となります。早めの変化に対処していくことで、維持管理のコスト削減にも繋がると思います。安心して長く住み繋ぐために、木の住まいの定期点検を行いましょう。

木の住まい定期点検

定期点検の時期とメンテナンス内容を知ることで、より安心して木の家暮らしを楽しんでいただきたいと思います。定期点検は、1年目と10年目は無償にてお伺いさせていただきます。加えて、3年・5年・7年も定期点検を行うことをお勧めしています。また、10年目以降は、水廻りのリフォームや設備品の交換、ウッドデッキの張り替えなども考える時期となってくるので、以後も5年ごとの定期点検がお勧めです。定期点検の時期が近づきましたらご案内させていただきますので、ご希望の場合は当社にご連絡ください。
※設備機器等は1年、壁や床・家具・建具等は2年目までが初期保証期間です。気になる事があればその都度お知らせください。

住まいのカルテとして

近年、様々な法整備や法改正に伴い、契約時の設計図や書類の保存だけでなく、定期点検や修繕工事の記録も保存することが重要視されています。この定期点検終了時には、住まいのカルテとも言える報告書を作成し提出させていただきます。これらの記録を住まいと共に保存し、より適切な維持管理と計画的なメンテナンスを行いましょう。
※長期優良住宅の方は、維持保全計画に基づいて定期点検と報告書書類の保存を行うことが義務付けられています。

1年点検[無償点検]

<点検内容の概略>
◆基本点検
・内部仕上(床、内壁、天井)
・外部仕上げ(外壁・軒天井)
・水廻りの床下・建具・家具・水廻り
上記の基本点検項目を一通り目視により点検します
※日頃のメンテナンスについての相談や質問もしてください。

<メンテナンス時期の目安と内容(有償工事)>
・建具の調整(1年目無償) 
・浄水器カートリッジ交換(目安12か月・有償)
・その他必要に応じて検討
※木製建具は気温湿度によって動きが大きいため、建付けや鍵の調整を行います。

3年点検[有償点検]

<点検内容の概略>
◆基本点検(1年点検と同様の内容です)

<メンテナンス時期の目安と内容(有償工事)>
・建具の調整(2年目以降有償)
・板塀・ベランダ等の外部木部の塗装
・その他必要に応じて検討
※2年目以降は必要に応じて建具のメンテナンスを行います。

5年点検[有償点検]

<点検内容の概略>
◆基本点検
◆構造躯体・漏水点検
◆構造躯体・漏水点検
◆外構(板塀等)
◆各設備機器
◆薪ストーブの煙突
※5年目以降は、水栓パッキン等消耗品は水漏れ防止のためにも、早めに交換を検討しましょう。また、排水管の洗浄も視野に入れても良い時期です。

<メンテナンス時期の目安と内容(有償工事)>
・ベランダ・窓枠等の外部木部の塗装
・タイル目地の補修
・畳の裏返し
・建具・家具の調整、建具金物・消耗品の交換
・その他消耗品の交換(ランプ・水栓パッキン等)
・排水管洗浄
・その他必要に応じて検討
※外部木部塗装の色あせや剥がれが気になる時期なので、チェックしましょう。

7年点検[有償点検]

<点検内容の概略>
◆基本点検
◆仕上点検〔クロスの剥がれ・タイル目地・EP亀裂・漆喰亀裂〕
◆外構(板塀等)
◆各設備機器
◆薪ストーブの煙突
※クロスはがれが出てくる時期となるので、壁や天井の仕上げを 注意して点検します。

<メンテナンス時期の目安と内容(有償工事)>
・クロスの張替え
・障子、襖の貼り替え
・建具・家具の調整、建具金物・消耗品の交換
・その他必要に応じて検討
※木製建具の戸当りクッション材が傷んできたら交換時期です。一度自分でも見てみましょう。

10年点検[無償点検]

◆基本点検
◆仕上点検
◆外構(板塀等)
◆各設備機器
◆薪ストーブの煙突
※外壁や屋根、木部の塗替えを考える時期になります。また、食洗機・浴室乾燥機はメーカーの長期使用製品安全点検を受ける年にもなります。

<メンテナンス時期の目安と内容(有償工事)>
・シーリングの打替え(外壁・窓廻り・水廻り等)
・外壁・屋根の塗替え・軒天・外部木部の塗装
・FRP防水の再塗装
・ウッドデッキの張り替え
・畳の表替え
・建具の調整、建具金物・消耗品の交換
・水栓や設備機器の取替え、消耗品交換・排水管洗浄
・住宅用火災警報器の交換
・その他必要に応じて検討
※外壁や屋根、外部木部の塗替え等、大きな工事が必要になることも考えておきましょう。